スピードコントローラーのQ&A
小山金属工業所

Q スピードコントローラーの特徴は?

A 電動工具の回転速度を自由に可変し、トルクも維持をするコントロー
  ラーです。


Q 回転数を下げる効果は?

A ダイヤモンドホイルや工具、チップソーで鉄やステンレスを加工する時
  速度を落とす事で焼けが減り、工具の寿命が長くなります。


Q コントローラーの上手な使い方は?

A ホールソー等、中央のドリルは高速で能率良く穴を開け、外周は低速
  で加工すると無理なく加工ができます。この時、スイッチの可変側で低
  速の速さを合わせておけば、高速での中央の穴開けから低速の外周
  の穴開けまでスイッチ1つで切り替ります。


Q 電気ドリルでは作動しますが、卓上ボール盤では作動しない?

A 電気ドリル、サンダー等の電動工具は小型で馬力が出るようにブラシ
  付きモーターが使われておりますが、卓上ボール盤、卓上用両頭グラ
  インダーはコデンサー(誘導)モーターを使っておりますので、作動しま
  せん。
  本機は電動工具(ブラシ付きモーター)専用です。


Q どうしてブラシ付きのモーター専用ですか?

A モーターには2種類の方式があって、電動工具に使用するブラシ付き
  モーターと据置き型のボール盤、卓上用両頭グラインダー等のコンデ
  ンサー(誘導)モーターがあります。
  当社のコントローラーは、ブラシ付きモーターをトルクが落ちないように
  コントロールする為に専用になります。


Q どうしてブラシ付きモーターとコンデンサー(誘導)モーターの2種類あ
  るのですか?

A 電動工具のように小型で高速回転、パワーが必要な所にはブラシ付
  きモーターが使用されます。(電気ドリル、サンダー、高速切断機等)
  また、長時間一定の回転で使用する大型で比較的力のいらない所に
  コンデンサー(誘導)モーターを使用します。(卓上ボール盤、水中ポ
  ンプ、換気扇等)


Q 電気ドリルは回転しますが、両頭グラインダーが回転しません。
  故障ですか?

A  正常です。両頭グラインダー等は、コンデンサー(誘導)モーターです
  ので回転しません。
  コンデンサー(誘導)モーターには、周波数を変えるインバーターで回
  転が変えられます。
  また、インバーターはブラシ付きの電動工具には、回転数を変えられ
  ません。


Q 低速回転の時ダ、ダ、ダとノック音がしますが、故障ですか?

A 正常です。低速回転の時ダ、ダ、ダとノック音がしますが、これは正
  常に自動制御が働いている音で負荷がかかれば音は無くなります。
  この音は、低速でも力(トルク)を出す為に一定の速度より下がれば
  パワーを上げて回転を上げ、回転が上がれば下げる制御音です。


Q 出力電圧を市販のテスターで測ると電圧が出ないのですが、故障で
  すか?

A 正常です。市販のテスターでは測れません。
  専用のテスターが必要です。
  また、出力電圧も負荷に応じて出力が変化し、荷がかかると電圧が上
  がり、荷が軽くなると下がります。


Q 機械式二段変速ドリルを使っておりますが、スピードコントローラーを使
  うとどうなりますか?

A 機械式変速と電子制御の相乗効果で、低速から高速までパワフルに
  お使いいただけます。
  より低速で使う時は、ギアーを低速にしてコントローラーで変速していく
  とギアーでトルクよりフィードバック制御の働きで、低速でも粘りのある
  加工ができます。


Q 無段変速付きのドリルやディスクブラインダーでスピードコントローラー
  を使えますか?

A そのままでは使えません。
  スピードコントローラーで制御して電圧が変化しますので、モーターの電
  子制御がうまく働かないのです。


Q 無段変速付きドリルや電気式2段切替式での使い方は?

A 一般にダイヤルを最大に合わせると使用できます。
  電気式の2段式は高速側にしてコントローラーで変速するとフィードバッ
  ク制御で低速でもトルクが出ます。


Q スピードコントローラーPW-1500にて、キトー製電動チェーンブロック
  (ED240型 AC100V 10.5A ブラシ付モーター)のスピード変換を行おう
  としたのですが、可変側では停止したままの状態になりまったく動作し
  ません。原因が解からないのですが、どのようにすれば動作するのか
  アドバイスお願いできませんでしょうか?

A ご質問の電動チェーンブロックですが、当社では回路が解りませんが、
  一般的にマグネットスイッチで正転と逆転に切り替え、停止にすると
  モーターの電圧が切れ、ブレーキが入るようになっております。
  動作しないのに2つの問題があります。

  (1)コントローラーの後にマグネットスイッチが入ると、電圧が変動する
    ので、マグネットスイッチが誤動作(入らない)します。

  (2)ブレーキのソレノイドコイルはAC100Vですので、コントローラーの後
    では電圧が低いのでブレーキが入ったままになります。

  (解決方法)
  もともとの押しボタンスイッチからマグネットスイッチ、ブレーキのコイル
  は、そのままAC100Vで使い、マグネットスイッチのモーターにつながる
  接点の一次側にコントローラーを入れて頂くと、スピードが変換できて
  スイッチ、ブレーキ等が正常に動作致します。

  配線を間違えると、ブレーキが入ったままのトラブルとか荷物を吊り上
  げ危険を伴う作業に使用しますので、安全上チェーンブロック、ウィンチ
  等での使用はお勧め致しません。   

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